クルマdeぐるり関東

栃木県なかがわ水遊園

 
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どんなところ?

関東屈指の清流として名高い那珂川のほとりにある、全国でも珍しい淡水魚を中心とした水族館、それが今回ご紹介する『栃木県なかがわ水遊園』です。
館内には那珂川の上流から下流までの環境が再現され、それぞれの水域に生息する希少な魚たちが自然界で暮らしている様子を、そのまま目にすることができます。展示される魚は季節によって変わりますが、取材で訪れた6月は、那珂川を代表する若アユの展示がはじまったところで、なわばり意識の強いアユが他の魚を追いかけたり、コケを食べる様子を見られました。
また、世界最大の河川であるアマゾン川を再現した「アマゾン大水槽」には、チューブ型のトンネルから魚を鑑賞できる「アクアコリドール」を設置。体長2メートルを超える南米の巨大魚・ピラルク―が、目の前を悠然と泳ぐ姿は大迫力!
東京ドーム5個分もある敷地内には、水族館のほか芝生広場や釣り池、アスレチックなどがあり、サカナだけでなく季節の花々も楽しむことができる、自然豊かなおでかけスポットです。

おもしろ魚館 展示ゾーン

●那珂川に棲む魚たちの生態を観察しよう

館内に入ると、まず現れる那珂川の自然環境を再現した水槽たち。源流に生息するニッコウイワナから、中流のアユ、下流のニゴイなど、自然そのままの姿を見ることができます。これらの水槽は建物の窓に接する形で設置されており、その日の天候や時刻に合わせた生態を見ることが可能です。
栃木県内で見られる固有種以外にも、国内最大の淡水魚・イトウやミナミメダカやキタノメダカ、さらには近年問題になっている外来種まで、大小さまざまなサカナたちを見ることができますよ。
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那珂川を再現した水槽内では、自分よりも大きな魚たちを追い回す、気が強いアユの生態も良くわかりますよ。

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赤いヒレと黒い斑点がかわいらしいヤマメの稚魚たち。春から展示が始まって、夏には立派な成魚に育つのだそう。

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栃木県をはじめ、関東地方の河川に生息する天然記念物のミヤコタナゴ。春から初夏にかけてオスは鮮やかな婚姻色に!

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栃木県水産試験場が開発した全雌三倍体サクラマス。大きく育って味が良い上、釣り味も楽しい管理釣り場向けの新品種。

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流木の下から顔を出しているのが、日本固有で絶滅危惧種に指定されているホトケドジョウ。愛嬌があってかわいい!

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こちらも日本固有種のギバチ。背びれに毒のあるトゲを持っているので、見かけても手は出さないようにご注意を。

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こちらは北海道に生息する、日本最大の淡水魚イトウ。那珂川に棲む魚以外にも、稀少な淡水魚が展示されています。

●アマゾンの熱帯雨林を館内に再現!

順路の後半にあるのが、世界最大のアマゾン川を再現した「世界の川ゾーン」です。体長2メートルを超えるピラルクーをはじめ、肉食魚として有名なピラニアや、黄金の魚ドラドなど、個性豊かなサカナたちがいっぱい! チューブ型トンネルの「アクアコリドール」では、サカナたちの姿を真下から見上げることもできちゃいます。
また、通路脇にはサンジャクバナナなどの熱帯植物が植えられ、ルリコンゴウインコやカピバラの姿も見られ、アマゾンの小旅行気分を楽しめます。
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「アクアコリドール」では、アマゾン川を水中散歩しているかのように、ピラルク―たちの姿を見上げることができます。

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鎧のような骨板がいかつい印象を受けるオキシドラスですが、温和で川底にいることが多いナマズの仲間なんですよ。

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尾ビレが特徴的なカラープロキロダスは、運が良ければ2匹でキスをする姿が見れますが、これは縄張り争いなのだそう。

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アマゾン川の暴れん坊! というイメージが強いピラニアですが、本来はおとなしくて温和な性格なのです。

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カピバラもアマゾンの生き物って知ってましたか? 暑い日には、ピラルク―たちと一緒に泳ぐ姿を見れるかも!?

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熱帯の鮮やかな植物の中では意外と目立たないルリコンゴウインコ。鳴き声で熱帯ムードを盛り上げてくれます。

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取材時に立派な房を付けていたサンジャクバナナ。もぎたくなるところですが、お手は触れないようにしてくださいね。

●グレートバリアリーフのサンゴ礁を再現した水槽も

水族館の最後に待ち受けているのが、那珂川が流れゆく先にある海の世界。オーストラリアのグレート・バリア・リーフを再現した水槽で、サカナたちが気持ち良さそうに泳ぐ姿を見ることができます。中にはサンゴの間に隠れて、じっと様子をうかがっているサカナもいるのでお見逃しなく!
色とりどりのサンゴを舞台に、オレンジやブルー、イエローの海水魚が気ままに遊ぶ様子を見ていると、1秒ごとに切り替わる名画を見ているようで、いつまでも眺め続けられてしまいますよ。
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旗のように長〜く伸びた背ビレをなびかせ、優雅に泳ぐハタタテダイ。観賞魚として人気なのもうなづけます。

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豪華なヒレが、ドレスのようにあでやかなハナミノカサゴ。背ヒレや尻ビレのトゲに毒を持つ、危険なサカナです。

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淡いオレンジ色の鮮やかなアカネハナゴイは、群れで泳ぐことが多いのですが、はぐれてしまっていたようです。

自然あふれる那珂川のほとりで散策を

『栃木県なかがわ水遊園』の広大な敷地内にあるのは、水族館だけではありません。広い芝生広場の脇には遊歩道が伸び、園内を流れる小川や木々に囲まれながら、のんびり散策を楽しむのにぴったり。
芝生の広場を駆け回る親子連れや、季節の草花や飛来する野鳥を狙ってカメラを構えるアマチュアカメラマンなど、楽しみ方は人それぞれ。
地元産のそば粉を使った手打ちそばが楽しめる「味処ゆづかみ」や、地場産野菜を取り扱う農産物直売所にも、ぜひお立ち寄りください。
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遊歩道を歩きながら、木々の緑や小川のせせらぎを楽しめます。水場を求めて飛来する、野鳥の観察もできますよ。

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お子様がアスレチックや水遊びのできる広場も。(新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、利用を停止しています)

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フナやオイカワ、ソウギョなど、何が釣れるかお楽しみの五目エサ釣り(550円/2時間)は一年中の営業。

『アマゾンカフェ』で南米ドリンクをお試しあれ!

「おもしろ魚館」にある『アマゾンカフェ』は、水族館の観覧券なしでも利用できるカフェです。
アマゾンをイメージした店内で、ペルーを代表するインカコーラや、大麦のお茶にライムとパイナップルを入れたセバータ、ビタミンCたっぷりの果物・カムカムを使ったドリンクなど、現地の飲み物で一息つけば、気分も盛り上がります。
お腹が空いたら、アメリカ原産で筋肉の中に含む脂肪の比率が高い、デュロック豚を使った「デュロックカレー」をぜひお試しください!
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デュロック豚を使った「デュロックカレーセット(1020円・ドリンク付き)」は、ゴロゴロのお肉を噛むたびに旨味が!

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現地で食用にされている、ピラルク―を使ったハンバーガーは、2020年6月7日に販売を終了。次回入荷をお楽しみに!

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甘口カレーの海を泳ぐ、魚型のごはんがかわいい「お子様カレー(610円)」。ドリンクとデザ―トにおもちゃ付き。

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ペルーでコーラといえば、この「インカコーラ(200円)」というほどの人気。弱めの炭酸でゴクゴク飲めちゃいます。

●アマゾンカフェ

営業時間:10:00〜16:00(季節によって変動あり)
※ラストオーダー:15:45(季節によって変動あり)

『フィッシュバル』にはなかがわ水遊園の人気者が勢ぞろい

水族館の出口に直結した『ミュージアムショップ・フィッシュバル』では、おみやげに最適な品を販売しています。
カスタードクリームを包んだふわふわのシフォンケーキは、水遊園の人気者たちがパッケージに描かれ、お子様たちに大人気。また、アユやホンモロコを使った甘露煮など、那珂川の恵みをいただける水産加工品もここならではの品ぞろえ。近隣の高校生が作っているアユの魚醤は、料理好きに喜ばれるおみやげになりますよ。
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施設のマスコット・なかっぴーやピラルク―が描かれた、「なかがわ水遊園シフォンケーキ(650円/12個入り)」。

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県内の高校で生産している、アユなどの魚から作られた魚醤(410円〜)は、1本あればお料理の幅が広がります。

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全長1メートル以上ある、ピラルク―の巨大ぬいぐるみ(1万1000円)。抱いて寝れば、アマゾンの夢が見られるかも?

スポット情報

所在地: 栃木県大田原市佐良土2686
入園料: 無料
【おもしろ魚館】
高校生以上650円/小中学生250円/小学生未満無料(20名以上の団体割引あり)
※身体障害者手帳、療育手帳、精神障碍者保健福祉手帳をお持ちの方は無料
営業時間: 9:30〜16:30
※2020年7月20日〜8月31日は17:00まで開園
(水族館の入館は閉館30分前まで)
電話番号: 0287-98-3055
休園日: 毎週月曜日(祝日の場合は翌日)、毎月第4木曜日(祝日の場合は開園)、毎年1月第4週の月曜から金曜日(施設メンテナンスのため)
※2020年7月14日〜8月31日は無休
駐車場: 無料(普通乗用車700台収容可能)
公式サイト: https://tnap.jp/