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小田原城(小田原城址公園)

 
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どんなところ?

初代・北条早雲から五代約100年にわたり続いた戦国大名・小田原北条氏の居城として栄え、四代・北条氏政の代には上杉謙信や武田信玄といった名だたる名将を撃退し、“戦国時代最強の城”と謳われたのが、今回ご紹介する小田原城です。
明治時代に廃城になりましたが、史跡への指定を受けて城址公園としての整備が進み、現在では小田原市を代表するシンボルとして地元住民から親しまれています。敷地内には常盤木門や銅門といった建造物が復元されており、公園内を散策すると歴史のロマンを感じられます。
昭和35年に復興された天守閣は、小田原や北条氏にゆかりのある甲冑や刀剣、絵図など貴重な歴史資料を展示する施設となっています。さらに最上階は展望室になっており、小田原市街や相模湾を一望可能。小田原城は大河ドラマや歴史小説で取り上げられる豊臣秀吉による「小田原攻め」の舞台であり、天下人が眺めたであろう景色を見られるのは感慨もひとしお!
また天守閣のある本丸広場では、侍やお姫様、忍者の衣装をレンタルするサービスを行っており、お子様の記念からSNSにアップする写真まで、幅広い人たちに好評を博しています。

天守閣の内部では小田原北条氏を中心とした資料を展示

2016年に「平成の大改修」として、耐震改修等工事が行われた天守閣は、資料館と展望台を兼ねた造りになっています。1〜2階は常設展示室で、北条氏統治の戦国時代〜江戸時代の小田原城をテーマとした資料が展示されています。
3〜4階は、小田原ゆかりの美術工芸品や、明治〜現代にいたる小田原城の歴史を紹介する企画展示室になっています。最上階の5階には、江戸時代の天守閣にあった「摩利支天像の安置室」を再現。この5階にある外周を巡る展望デッキからは相模湾を一望でき、天気が良い日は伊豆大島や房総半島を望む絶景を楽しめます。
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大型パネルや映像を使い、小田原城の歴史や果たしてきた役割を分かりやすく解説しています。

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防火を祈り、権力を誇示するために設置された鯱瓦(しゃちかわら)。小田原城・二の丸の二重櫓のものと言われています。

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北条氏政の弟・氏規のものとされる「本小札紫糸素懸威腹巻」。材質や形状から、戦国時代後期の作と推測されています。

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小田原を代表する刀工・康春による「相州住康春」。長さ2尺5寸7分、反り9分の太刀姿で、迫力満点!

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『絵画・花鳥図 岡本秋暉筆』は、小田原城の二の丸にあった藩主大久保氏の御殿正面玄関に使われていた物です。

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近隣の建物には高さの規制があり、天守閣からは相模湾が一望でき、良く晴れた日には房総半島や伊豆大島などの景色を楽しめます。

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小田原市の観光アプリをダウンロードすれば、1590年の小田原合戦での北条&豊臣方の軍勢の配置が再現!

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江戸時代の天守閣にあった、摩利支天像の安置室を再現した最上階。地元・小田原産の木材が使われています。

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天守を貫く八角形の大黒柱、その原寸大パネルを設置。来館の記念に記念撮影できるようになっています。

● 小田原城天守閣

見学時間:9:00〜17:00(時期により延長あり)※最終入場:16:30
休館日:12月第2水曜日、12月31日、1月1日
入館料:一般500円、小・中学生200円(30名以上の団体割引あり)

『小田原城歴史見聞館』が、『NINJA館』としてリニューアルオープン!

2019年4月20日にリニューアルオープンした『小田原城歴史見聞館』は、北条氏の繁栄を陰で支えた「風魔忍者」をテーマにした施設です。来館者は風魔忍者となり、豊臣軍に追い詰められた小田原城を救うための「忍務」に挑戦します。最新のデジタル技術を駆使した映像や体験型の展示手法を採用し、風魔忍者や北条氏にまつわる歴史を学ぶことができるようになっています。
無事「忍務」を達成できたら、天守閣に“その証”を持っていけば褒美がもらえますよ!
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まずは映像で小田原城が置かれた状況の説明と、「忍務」についての説明を聞きましょう。これであなたも風魔忍者に!

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館内には忍者としての技術を試される課題がいっぱい! 無事、豊臣軍の情報を持ち帰ることができるでしょうか?

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忍者独自の歩法を習得し、きしみ音を立てやすい廊下を静かに通りましょう! 気づかれれば命がない!?

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館内には、風魔忍者が実際に使っていたとされる忍術を説明するパネルがあり、どのような場面で使われたのか知ることができます。

●小田原城歴史見聞館(NINJA館)

見学時間:9:00〜17:00 ※最終入場:16:30
休館日:12月31日、1月1日
入館料:一般300円、小・中学生100円(30名以上の団体割引あり)

『常盤木門』では侍やお姫様に変身!

小田原城・本丸の正面入り口にあたる、防衛の要となっていたのがこの常盤木門です。攻め込んできた敵兵を迎え撃つため、直角に曲がる「桝形」といわれる構造で、明治時代の廃城直前に撮影された写真などをもとに再建されています。 常盤木門の1階には売店と着付け体験のコーナーがあり、2階では『常盤木門SAMURAI館』という甲冑や刀剣などの武具を中心とした展示を行っています。
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常盤木門の中には本丸広場から入れるようになっています。『SAMURAI館』への入場や着付け体験の受付は1階から。

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着付け体験は写真の打掛のほか、甲冑姿の侍と忍者装束の3種類があり、いずれも大人用と子供用が用意されています。

●常盤木門SAMURAI館

見学時間:9:00〜17:00 ※最終入場:16:30
休館日:12月31日、1月1日
入館料:一般200円、小・中学生60円(30名以上の団体割引あり)

お城の色々なところに見どころがいっぱい!

小田原城は現在も史跡整備が進められ、1997年に『銅門』、2008年には『馬出門』の復元整備が行われました。2019年3月には、発掘調査が行われていた『御用米曲輪』の一部が入場可能になるなど、今後も新たな見どころが増えそうです。
また園内の植物にも見どころが多く、本丸公園にある巨大な松の木は、天保年間の書物に「七本松」のひとつとして挙げられたものと推定されています。このほか4月末〜5月上旬に見ごろを迎える『御感の藤』や、樹齢約520年以上の巨大なイヌマキの木も見逃せない名物となっています。
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『銅門』の名前の由来となった、銅製の扉の飾り金具など、細部まで間近に見ることができます。

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樹齢推定200年の藤の木は、大正天皇が皇太子のときに感嘆されたことから、『御感の藤』の名が付きました。

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公園内の『こども遊園地』を走る豆汽車は、なんと乗車料金80円! 地元の子どもなら一度は乗ったことがあるはず。

『本丸茶屋』では天守閣を眺めながら小田原名物や甘味が楽しめます

公園内を歩き回っておなかがすいたら、本丸広場の中にある『本丸茶屋』へどうぞ! ここでは小田原名物をはじめとした食事や甘味を楽しむことができます。ここでのオススメは、関西風のダシの効いたつゆの中に小田原名物の梅干しをほぐしていただく「北條うどん」(税込864円)。また、タイミングが合えば平日10食限定の「小田原武将茶漬け丼」(税込1080円)もオススメ! 小田原産の低農薬なお米の焼きおにぎりに、鰹節と昆布のダシを張り、梅干しでさっぱりといただける小田原のご当地グルメです。
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おダシの中に梅干しを溶き、うどんとからめてさっぱりいただく「北條うどん」。小田原名物カマボコの味と食感も絶妙!

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「大海老天丼」(税込1620円)は、大きな海老天2本に野菜天が乗った天丼に、お吸い物とお新香が付いた数量限定メニュー。

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和の雰囲気にひたるなら、「クリームあんみつセット」(税込648円)はいかが? 緑茶とお新香が甘さを引き立てます。

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「アイスクリーム」(税込378円)は、コーンに乗せてのテイクアウトもオススメ。季節限定のフレーバーもあります。

『本丸売店』をはじめ、おみやげも充実!

小田原のおみやげを買うなら、本丸広場にある『本丸売店』に立ち寄ってはいかがでしょう? ご近所様へのおみやげには、北条氏が用いた虎の印判にちなんだ神奈川銘菓『虎朱印最中』(税込170円/1個)がオススメ。また、小田原名物のカマボコは、そのままおかずになるほか、お茶請けやお酒のお供にも使える便利な一品。
他にも箱根名物の寄木細工のお箸などの工芸品は、旅の記念といわずに普段使いでも活躍しそう。
風魔忍者の地元ならではの忍者グッズもあり、外国人観光客に人気。お子様にも喜ばれること間違いなしです。
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寄木細工のお箸はお手頃な値段からそろっているので、お気に入りの柄を探してみてはいかがでしょう?

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創業106年を迎えた『正栄堂』の「「虎朱印」(税込170円)や「梅太郎」(税込220円)も、販売しています。

●毎年恒例『小田原北條五代祭り』をはじめ様々なイベントが目白押し!

毎年5月3日に開催されているのが、『小田原北條五代祭り』です。武者隊や鉄砲隊に加えて、神輿やバトンチーム、吹奏楽隊までが市内を練り歩く一大イベントとなっています。2019年は大河ドラマ『真田丸』で北条氏政を演じた、俳優の高嶋政伸さんが参加して、大きな盛り上がりを見せました。 このほか、2019年は7月27日・28日に『小田原ちょうちん夏まつり』、11月2日〜17日には『小田原城菊花展』など、毎年様々なイベントが開催されます。

モデル:さき(tfac)

スポット情報

所在地: 神奈川県小田原市城内6-1
問い合わせ: 0465-22-3818(小田原城天守閣)
入園料: 無料(施設入場は有料)
駐車場: 近隣に有料駐車場あり
公式サイト: https://odawaracastle.com/